映画ガイド「やわらか映画」

夢 (1990)

今回の映画は、「夢」です。

本作「夢」は、黒澤明が自分の見た“夢"の世界を8つのオムニバス形式で描いたファンタジーです。監督は「七人の侍」「天国と地獄」「乱」の黒澤明。

「日照り雨」はきつねの嫁入りを見た少年の話です。「桃畑」では大勢の雛人形が桃の花盛りのなかで舞(まい)を見せます。「雪あらし」では雪山で遭難して鬼女に変わる美女に遭遇する話です。

「トンネル」は戦死者への思いを込めたとも受け取れるエピソードです。「鴉」は“私"とゴッホ(マーティン・スコセッシ)との出会いを描きます。「赤富士」と「鬼哭」では核問題と地球の危機を取り上げ、「水車のある村」では自然に還ることを描きます。

夢のレビュー

黒澤明が自分の見た夢をもとに、「私」(寺尾聰)を主人公とした8つのオムニバス形式のファンタジーを綴っています。製作にスティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスが協力し、ゴッホ役でマーティン・スコセッシ監督が出演しています。

短編形式だからこそ実現できた色彩美や視覚効果には目を見張るものがあります。ストーリー性よりも監督自身のイメージをそのままに映像化したようなファンタジーで、黒澤明が思うことを提示した興味深い一作といえます。

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